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道北

農業者、北海道女性農業者倶楽部(マンマのネットワーク) 九栗 貞子 さん 【中富良野町】

次世代へ引き継ぎます、「女性農業者は経営者である。」

1949年生まれ、中富良野町出身。農業を営む夫と結婚し農業者の道へ。1999年、北海道指導農業士認定、2002年、地元農産物を使用した「北のカレー工房・きらら」開店、2007年、北海道女性農業者倶楽部(マンマのネットワーク)設立、代表に就任。

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きっかけ
 指導農業士となったのは、農業改良普及センター職員の「女性指導農業士の草分けになって欲しい。」との言葉、そして迷いがあった私に夫から「自分のできることをやればいい。」の一言。もっとも、これがきっかけ・・・と言いつつ、以前から私は心の中で、「何かをつくりあげること。」の意義、農業現場だけでは無く様々な組織等とつながりをつくりたい、との思いを秘めていたように感じます。中富良野町のラベンダー人気に火がつく少し前、ドライフラワー製作を始めました。農作業や家事等を終えた夜10時過ぎ、集めた小さな花々を一つの形に仕上げていくことを無心でやっていました。
苦労
 昔、家族経営の農家のお嫁さんが自分名義の通帳をつくることが難しかった時代がありました。我が家では、みんなで話し合い就業環境等を取り決める家族間協定を結んでいます。自立した女性が農業者の一員となっている今、指導農業士の私の役割の一つは、過去の農村地域の確執の打破。一方で、若い女性達の、例えば「介護」という現実の中で揺れる心や立ち位置を理解できます。私も義母を自宅で21年間介護しました。経験を踏まえての過去、被介護者の立場も理解できる現在、それらを礎に、将来の担い手達へ向き合っていこうと思っております。
満足度
 平成11年に指導農業士となり、平成14年、地元の米や野菜等の本来の美味しさをお届けしたいと「北のカレー工房・きらら」を開店、平成19年には女性農業者と非農家のマンマたちをつなぐ「北海道女性農業者倶楽部(マンマのネットワーク)」設立…多くの方とつながり・支え合い、ここまできたと感謝しております。食の情報発信と、旬の素材を旬の時期に召し上がっていただくとともに、率直な評価をうかがいたい!との思いから「カレー工房」を開店しました。とはいえ、根っからの農業者なので、お客様からの「美味しい。」とういう言葉と笑顔が、何よりも嬉しく感じます。
これから
 人々が集まる・学ぶ、場がマンマ。講師を招聘しセミナー等も行っています。が、学びがゴールではなく、それを力に成果を出すことが大切です。また、マンマでは徹底的に議論しますが、次につながる意見であることが共通認識。成果を出す、意見を出す、地元にフィードバックしその地域にしかできない特徴を出す、全ては次の世代へ繋げていくための方向性です。農業者の妻は指示されたことのみ行うのではなく、経営への共同参画が求められています。性別を問わず、経営の一端を担い、地域活動へも関わっていくことが大切。それを踏まえ次代の担い手を育てていきたいと願っております。
  • 九栗さんイメージ1
  • 九栗さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

地に足をつけ、しっかりと基盤のできた女性であってください。思いを形にするには、自分が定めた軸足できちんと立つことが大切。周囲の環境や状況など変えることができないものがあっても、ぶれずに自分の方向性を見据えていけば、思いは形になります。

取材年月日:
2016年12月19日