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道東

NPO法人子育てサポートネット る・る・る 代表 松實 とよ実さん

独りで悩まず、家族がいつも笑顔でいられるように

1956年生まれ、釧路市出身。釧路保育専門学校を卒業後、保育士となる。結婚後、中標津町に移住し、2人の子育てに励む。地元で起きた高校生による殺傷事件を契機に1999年に「ホットハンド」、2009年に「る・る・る」を設立。地域の子育て支援の旗振り役として奔走する。

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きっかけ
 28歳の時に自動車整備業を営む夫と結婚し、中標津町に移住しました。見ず知らずの地で、ひとりで子育てすることにとても不安がありました。そんな中、長男と長女が小中学生だった1998年と1999年に中標津町で高校生による殺傷事件が連続して発生したのです。これから子どもたちはどうなってしまうのだろうと心配し、6人のお母さんたちと一緒に子育て支援ボランティア「ホットハンド」という団体を設立。0歳児から高校生の子どもを持つ保護者にアンケート調査をしたのが、活動のスタートです。
苦労
 中標津町は転勤族の若いお母さんが多い街です。活動当初は子育て支援という概念がなく、子育てに関する相談は、身内しかできないような状況だったと思います。最初に子どもとお母さんが集まるサロンを開設しましたが、来場者は少なかったんです。それは、子どもを連れて公園デビューする時の気持ちと同じなんじゃないかな、と思ったりしました。それでも活動に共感してくれる先輩ママが協力してくれて、PR活動に励んでくれました。ただ活動の基本はボランティアなので、経営者としてスタッフを束ねていくのは大変ですね。
満足度
 「る・る・る」という名称は「人がいる」「集まる」「場所がある」の語尾から取ったものです。ひとりで子育てする若いお母さんにとって、こんなに心強い言葉はありません。ママ友のコミュニティは重要なんですね。スタッフは30~40代の先輩ママが中心で、看護師・保健師・保育士などの資格を持った方が集まっています。母乳育児相談から産後のボディケア・フィットネス教室、アレルギー対策教室、料理講座など、魅力的な事業を展開。まさに目指していたことが現実になり、とても充実感があります。
これから
 育児をしながらパートやアルバイトをしているお母さんが増えているので、今まで以上に心のケアを含めたきめ細やかなサポートをしていこうと思います。少子高齢化が進むにつれ、子育てを終えられた50~60代の女性は、これから親の介護もしなければなりません。ようやく「る・る・る」の活動が軌道に乗ってきました。活動を理解してくれる方もたくさんいます。そんな方々と一緒に世代を越えて、子どもと高齢者の面倒を見てあげられるような地域社会を創りあげていきたいと考えています。
  • 松實 とよ実さんイメージ1
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北の☆女性たちへのメッセージ

理想の実現は難しいですよね。でも、人が集まり、意見を出し合えば、その理想が叶うこともあります。独りで悩まず、相談できる方を探してみてください。子育ても一緒です。あなたの地域にも、私たちのような団体があると思います。家族がいつも笑顔でいられるように。一緒に頑張りましょうね。

取材年月日:
2016年1月12日