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道央

むかわ町有害鳥獣駆除委嘱ハンター  本川 哲代さん

シカ肉料理(ジビエ)の普及へ“むかわジビエ”を開設

1973年生まれ、札幌市出身。高校卒業後、スーパーに就職し総菜コーナーを担当。調理師免許、製菓衛生師の資格を取得。その後、札幌市主催の市民農業講座「さっぽろ農学校」の9期生に。農業への転身が決まりかけていた2011年に猟銃免許を取得、38歳からハンターの道へ。

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きっかけ
 2010年頃に「ハンターの高齢化が進み、なり手が少ない。動物を殺すことなので最近の人たちはやりたがらない」とニュースで知りました。私は小学6年生の時に、飼い犬のリキを保健所に連れて行った経験があります。両親に強く反対したのですが家庭の事情で。自分がリキの命を奪ったという思いがずっと心にあり、ニュースを見た時に「私の手は一度汚れている。他の人が避けたいことならば私がしよう。動物が好きだから、命と向き合っていきたい」と思ったのが、ハンターになったきっかけでした。
苦労
 すすきの生まれで鳥の名前も知らなかったのですが、何とか試験と審査に通り、札幌市内の猟友会へ。そこで、いまの親方(師匠)を紹介してもらいました。むかわ町の山に入っているうちに「ここで腰を落ち着けてやってみろ」と言われ、2012年にむかわ町に移住しました。有害鳥獣駆除隊員としてほぼ1年中、山に入っています。苦労は、シカを運ぶのにも女性なので力が無い。射撃では何をやってもダメな日が続くこともあります。そういう時は射場で打ち込むか、逆に狩猟とは関係無い別のことをして気分を変えます。
満足度
 ハンター仲間は7人。先輩たちはみんな年上です。意見がぶつかることもありますが信頼し合える仲間です。昨年から、食肉処理場を自分でつくろうと取り組んできたのですが、町の補助が受けられることも決まり近く開業します。建物は、以前ハム工場だった物件をのぞいていたら持ち主の方が声を掛けてくれて、とんとん拍子に借りることができました。保健所の手続きや改装工事も人のつながりに助けられてスムーズに進みました。困ったときも助けてくれる方がいます。今はこの波に乗らなくては!という感じです。
これから
 シカ肉は、犬や猫のペットフード用としても販売しています(店名:しっぽたちのごはん家さん)。よく食べて、毛ヅヤが良くなると好評です。農林業被害を抑えるためにエゾシカの有害駆除はしなくてはいけない。だから有効利用として肉をおいしくいただく。食べることで、山の命の循環に加わっていると考えます。 “ジビエ”料理を扱うレストランも増えています。エゾシカ肉を使う料理教室や、講演の機会などもいただいていますので、家庭でおいしく食べてもらうための活動を続けていきたいと思っています。
  • 本川 哲代さんイメージ1
  • 本川 哲代さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

人生一度きり。やりたいこと、やりましょうよ! 今、子ども達に伝えたいこと、次の人達に残したいことの種まきをしませんか?その想いは必ず誰かが育て花となり、種子を残し受け継がれるものになると思います。貴女の「残したいもの」はなんですか?

取材年月日:
2016年2月13日