9

道央

寿都町立寿都診療所 医師  中川 久理子さん

患者の気持ちに寄り添う医療を

1976年生まれ、苫小牧市出身。北大医学部卒業後、室蘭市にある日鋼記念病院の家庭医療研修を受け、2005年に町立寿都診療所へ。現在、9歳の長男、6歳の次男、4歳の長女、0歳の三男の4児の母で現在育児休業中。4月から外来担当として復職予定。

印刷用PDF

きっかけ
 母が看護師で、子どもの頃から勤め先の病院に出入りするなど医療が身近にありました。医師を目指したのは高校生の時で、幼い頃に読んだマザー・テレサの生き方に共感し、人に役立つ仕事がしたいとの想いからです。大学卒業後、家庭医療研修を受ける一方、医師である夫が、2005年に道から町に移管された寿都診療所の所長として勤務することがきっかけで、同じ診療所で勤務するため寿都町に移り住みました。その後、4人の子どもに恵まれ、現在は育休中ですが、この4月から職場に復帰する予定です。
苦労
 研修医の頃は、朝から晩まで病院にいる環境が普通と思っていました。しかし、2007年に長男を出産し育休を終えた後、研修が1年間残っていて、フルタイム勤務でした。この時は当時1歳の息子に朝寂しそうに見送られ、夜会えないこともしばしば。申し訳ない気持ちがいつもあり、つらい時期でした。研修終了後はパートタイム勤務が可能となり、家族とのだんらんや家事の時間もとれて、仕事と家庭のバランスが取れるようになりました。今があるのは、何でも相談できる夫や母、義父母の協力、そして周囲の理解があったからです。本当に感謝しています。
満足度
 患者さんの中には、生活困難者や独居の高齢者など病気の背景に色々な問題を抱えていることも多く、治療だけでは解決できないこともあります。家庭医療では、看護師をはじめ介護・福祉に携わる多くの方々と共に、チームで状況改善に取り組みます。疾患治療だけでなく、住み慣れた地域で長く元気に生活するお手伝いができ、それを見届けることは大きな喜びです。また、地域の医師は、不調を訴える患者さんをまず初めに診断します。判断の難しい症状に遭遇することもあり、正確な診断には常に勉強が必要ですが、それが楽しさでもありますね。
これから
 患者の気持ちに寄り添うことができると考え、家庭医療の道を選びました。今、子どもが小さい間は現状維持を目標に目の前のことをコツコツこなし、手から離れたら家庭医療の研究なども学び医師としてレベルアップしたいですね。また、女医が出産・育児を機に離職しなくても済むように、医師にとって働きやすい環境を整えていくお手伝いができたらと思います。育児と仕事の両立に関する講演会の依頼もあり、社会のお役にたてることは受けていきたいです。
  • 中川 久理子さんイメージ1
  • 中川 久理子さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

女性は仕事に加え、家事や出産、子育てなどを求められますが、それをこなした先に多くの喜びがあります。特に子どもが与えてくれる喜びは、とても大きいものです。働くお母さん、まずは目の前のことをひとつでもこなし、自分を褒めてあげてください。その積み重ねが大きな力になると信じて頑張りましょう!

取材年月日:
2016年2月3日