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道央

北海道若手女性農業者集団 Links 事務局  内山 佳奈 さん【美唄市】

自由でつながる農業女性たちの交流ネットワーク

1976年生まれ、音更町出身。大学卒業後、美唄市で2代続くアスパラ農家の長男で、当時会社員だった裕史さんと結婚、札幌で生活。自身も結婚後に就職し、広告代理店などの仕事を経験。結婚5年目に農園を継ぐことを決め、2008年から就農。7歳の長女と5歳の長男、2児の母。

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きっかけ
 結婚してから5年目の時に、夫が美唄市の農家を継ぐことになりました。農業の経験がない私は不安だらけ。農業を勉強したい、仲間がほしいと思っていた時に、深川市の女性農業者グループの活動を知りました。会場では、農家のお嫁さんや後継者の方たちが、自分たちの作った農作物で料理を作り、市民に提供していました。すごいなぁと思い、主催者の溝口めぐみさんに「お友達になってください!」とお願いしました。その後、一緒にご飯を食べているうちに「もっと仲間がほしいよね」という話になり、2011年にLinksを立ち上げました。
苦労
 10人少々から始まって、現在は50人ぐらい。農閑期に全道から札幌市に集まって、最初は交流会。そこから講師を招いての勉強会や、メンバー同士のワークショップへと発展していきました。2015年は、札幌市など都市部でのマルシェもたくさんやって、お客さんの反応や商品の価値を実感できるマーケティングの場にもなりました。苦労は、春・夏・秋とみんなが忙しいのでなかなか集まれないこと。メンバーは30代の子育て世代が多く、家事や育児、仕事など、農業という仕事に加え、「女性」として忙しいですね。
満足度
 Linksは女性で農業をやっている方であれば誰でも加入できて、自分が自由に好きなことができるグループです。農作業をしている時は、基本は誰にも会えないんです。それは寂しいですよね。農閑期の冬に行う札幌市での勉強会や交流会は、全道各地でさまざまなものを作っている方々と出会って話す場です。勉強にもなるし、刺激にもなります。会えない時は、フェイスブックを使って情報交換もしています。「自由でつながっているいい場所だな」という感覚を、メンバーが持ってくれていると思いますよ。
これから
 例えば、ブランディング(顧客にとっての価値を高める戦略)の勉強会では、学んだことを各自のパンフレットに活かすなど、現実面でも役立っています。メンバーの経営を良くしていくために、これからも引き続き交流と勉強を継続していきます。「継続は力」ですから。最近は、経営移譲で夫が経営者になったり、新規就農の方も入ってきていますので、勉強会のレベルを上げたり、幅広くすることが必要になると考えています。あとは、私たちも若手ではなくなってきているので(笑)、次の世代を育てるということを少し意識しながら活動していきたいですね。
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北の☆女性たちへのメッセージ

何かをやろうと思った時がやるべき時です。やりましょう!動きましょう!私は行動することで次の扉が開いてきました。さまざまな経験をする中で、「やって良かったな」と思うことばかりです。結果はついてくるし、間違いだったとしても、そこで得るものは必ずありますよ。

取材年月日:
2015年12月22日