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道北

上野ファーム ガーデナー 上野 砂由紀 さん 【旭川市】

花の力でつながった仲間と広げる「北海道ガーデン」

旭川市出身。札幌市内の大卒後、同市内で服飾販売員を経て、ガーデニングを学ぶため英国に留学。2001年から旭川市の実家の農場内で家族と共に庭づくりをスタートし、ガーデンの一般公開を始める。2008年にテレビドラマの舞台となった富良野市内の庭園を設計。現在は夫、子ども2人と暮らす。

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きっかけ
 両親が米農家で、個人販売の制度をいち早く取り入れたところ、お米を買うためにお客様が農場を訪れるようになり、農場をもっと魅力的にしたいという思いで、両親が田んぼのあぜ道などに花を植え始めました。私は札幌市内で働いて3年目、「このままでいいのか」と思っていた時に、ずっと憧れていた海外留学の広告を地下鉄で見つけ、母が英国風ガーデンに興味を持っていたこともあり、ガーデニングの技術を身につけたいと考え、英国留学を決意。帰国後に家族総出で造園し2001年からガーデン公開を始めました。
苦労
 英国風ガーデンをつくるため、北海道の気候に合う植物を集めることが大変でした。海外から種を取り寄せ、苗を作ってうまく育つかどうか地道に試して、何度もダメにして…最初の3~4年はもがきましたね。英国風ガーデンを模索して悶々としていた時に、道外のお客様から「北海道の庭は花が大きくて色鮮やかですね」とか、「この時期にバラが咲くなんて」と感想をいただき、ここが北国ならではのガーデンであることに気づかされました。それからは、北国の気候だからこそ表現できる「北海道ガーデン」を意識してつくっています。
満足度
 ガーデンを通じて、多くの方とつながったことが一番嬉しいですね。都市と農村の交流の場を作りたいと思って始め、最初は無料開放していたのですが、口コミで広まって来客数が増え、お客様から色々アドバイスをいただいて、今のガーデンができています。まさか観光地になるとは…!こんなに応援してくれる方が多いことに驚くと同時に、花の引力のすごさを感じています。主に私と母が花の手入れをしており、農業とは違い重機を使えずすべて手作業なので大変ですが、ガーデンで楽しそうにしている方を見ると、この場所をつくって良かったなと思います。
これから
 富良野市内の「風のガーデン」をきっかけに、「十勝千年の森」の林社長に声をかけていただき、仲間が集まり「北海道ガーデン街道」を立ち上げ、現在は8か所のガーデンを巡る観光ルートに成長しました。道外の方にとって北海道の花といえば「富良野のラベンダー」というイメージも強いですが、様々な植物が育つ「北海道ガーデン」を多くの方に知ってもらいたいです。庭がきっかけとなり十勝方面までつながるなんて想像できなかったのですが(笑)。これからも人とのつながりを大切に、連携して庭の魅力を発信し続けたいです。
  • 上野さんイメージ1
  • 上野さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

種は、まかないと芽が出ません。夢を叶えるために、まずは夢の種をまいてみましょう。種をまいても芽がでないことや途中で枯れることだってもちろんありますが、めげないで!種をまき続けて、出た芽を大切に育てていけば、いつか綺麗な花が咲くはずです。

 

取材年月日:
2016年8月24日