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道央

NPO法人ぽけっと 放課後等デイサービス スタッフ 矢野 靖恵 さん【豊浦町】

このまちで生まれ・育ち・家族を得た、この先もずっとここで・・・

1973年、豊浦町出身。伊達肢体不自由児者父母の会の活動に長く携わり、会長を5年間務める。地域障がい者相談員、豊浦町障がい者福祉
計画策定委員会への参画など、地域福祉推進のリーダー的役割を担い活動。その後、NPO法人ぽけっとにスタッフとして関わる。

※写真:(左から)櫻井さん、矢野さん

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きっかけ
  「伊達肢体不自由児者父母の会」のメンバーとなって、20年経ちます。そこで出会った櫻井所長と、放課後等デイサービス開設に向けて、NPO法人設立に関わっています。ここに至るきっかけは、現在21歳となる二男が1歳の時、細菌性髄膜炎を患い、幸運にも九死に一生を得たことから。命はとりとめましたが、後遺症として、重度の障がいが残りました。どんな状態でもいいから生きて欲しいと祈り、その願いに応え還ってきてくれた息子に感謝し、覚悟を決めたのです。今後、彼が生きていくには誰かの手を借りなくてはならないと。
苦労
  現在、開設準備中の放課後等デイサービスは「小学校1年生から18歳までの発達に課題を持つ子どもたち」を対象とする、これまで豊浦町に無かったサービスです。かつて息子が学齢となった当時、町の小学校ではまだ肢体不自由児を受け入れた実績はなく、町役場や学校に相談し、校舎をバリアフリーにするなどの配慮をしていただきました。息子は豊浦町の小学校を終え、室蘭市の養護学校へ行き、卒業後再び、この街へ戻ってきました。今、日中は、伊達市内のデイサービスに通っており、私が自家用車で毎日、送迎しております。
満足度
 高校卒業後まもなく結婚・出産しました。子育て経験は我が子のみ。だからこそ今、デイサービスの子ども達から学んでいます。子ども達の初々しい思いやり、相手を許す優しさ、さらに集団生活を経験し同世代の仲間と触れあうことで大きく成長する子ども達の姿や笑顔に励ましを見いだしながら、一緒に成長させて貰っています。余談ですが、息子は食事の際、食べこぼし防止のエプロンが欠かせません。が、同世代の仲間との食事では絶対、エプロンをつけない。彼なりのプライド。すっかり一人前、2年前に逝去した夫似の、イケメンです!
これから
  このまちで暮らしていく、ずっと。ここが大好きだから。 伊達市では、車いすユーザーかつ気管切開した方が、グループホームに入所し自立して暮らしています。一方、息子は室蘭市の養護学校高等部卒業後、このまちに戻ってきましたが、日中の行き場は無く伊達市内まで毎日通っています。障がいがあっても高齢でも、ここで暮らし続けるためには、在宅にしろグループホームや事業所にしろ、一定の環境が必要です。誰もが希望した場所で、安心して暮らしていける社会を目ざし、私は、必要な資格を取得し、様々な方と手をつなぎ、持ち前の明るさを武器に、前へと…。
  • 矢野さんイメージ1
  • 矢野さんイメージ2

北の☆女性たちへのメッセージ

  親という立場から支援者として踏み出した今、景色が180度違う中で奮闘しています。夢や想いを言葉に出すことで、話を聞いてくださる、手を携え支えてくださる、そんな方々と出逢うことができました。小さな一歩が、大きな大きな原動力となっています。

取材年月日:
2017年11月9日